毎年学会でいろんな人の発表を聞くわけですが、日本人のプレゼン技術は毎年確実に上がっているのを実感します。最近では大きな書店に行けばプレゼンの手法に関する本が何種類も平積みされてますから、当然のことなのかもしれませんね。
スピーチやライティングと同様、プレゼンの能力は後天性のスキルですから、きちんと習得さえすれば誰でも上達します。逆に言えば方法論をきちんと学ばない限り、場数を踏んでも大してうまくならないものです。
最近では社会人もプレゼンの機会が増えていますから、今大学生・院生の人には是非ともノウハウ本を一冊通しで読んでもらいたいな、と思います。
↑にある通り書店ではその類の本が多くて選択に困るかもしれません。そんなアナタにオススメなのがコレ。
理系のための口頭発表術
講談社ブルーバックスシリーズの最近の一冊で、初版は2008年の1月です。
書店で平積みされる最近の関連書籍と比べると、お世辞にもパッとしない外装です。でもこの本の原著、
Dazzle 'em With Style: The Art of Oral Scientific Presentation
はプレゼン入門の決定版といっていい、素晴らしいガイドブックです。
この本の特徴は、話し方や目線の配り方など基礎的なスキルと、聴衆を惹きつけるために効果的なPowerPointの使用法や声の出し方など、応用面のスキルがバランスよく書かれていることだと思います。タイトルに「理系」とありますが、分野を問いませんし一般企業のプレゼンにも十分通用します。そもそも社会で求められるスキルはほとんどが「理系」ですし。
僕 はプレゼン関連の本が好きで(趣味といっていいかもしれません)、結構いろいろ読んだりしてるんですが、多くの本が基礎か応用のどちらかに力点が置かれて いて、他方についてはあまりいい記述がないような印象でした(なので決定打に乏しかった)。この一見パッとしない本は非常にコンパクトでありながら基礎か ら応用までしっかり学べる、まさにプレゼン技術の決定本だと僕は思います。お値段も880円とリーズナブル。大学生協なら800円!
この本がもたらす便益は8万円をくだらないと思うので、是非みなさん一度は書店で手にとってみてください。
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